Three to Four

毒にも薬にもならない文字の羅列

風花雪月プレイ記1 Gaming #2

 ついに先週の金曜日にファイアーエムブレムシリーズ最新作風花雪月が発売した。

 私もなるたけ暇をつくってマイペースながらプレイし、現在25時間。従来のシリーズなら25時間もプレイすれば、本編だけでいえばもう7割くらいはいったところだろうけれど、前情報通り今作は非常にボリューミーで、2部構成中1部めである学園パートがまだ終わっていない。とはいえ、もうゲーム内の暦は3月であるので、生徒たちと第1部からの卒業も近いだろう。

 久しぶりの据え置きハード作品ということももちろんあるだろうが、それにしても蒼炎はさすがにここまでのボリュームはなかったはずだ。従来のように1章1マップで進行するシステムではなくて、なおかつ育成シミュ的な要素が大部分を占めているので、過去シリーズのファンであればあるほど、序盤はかなり苦しいと思う。なんていったって、開始から2時間プレイして1マップしか遊べないFEなんてかつてなかったわけだから。

 序盤からかなりの規模の探索を許されるので、私もやや抵抗があったけれど、あたり一面にちりばめられた膨大なテキストを読んでいたらその考えも改まった。世界設定はかなり深く練られ、自分の受け持つ生徒たちの家がフォドラという大陸の歴史においてどのような立場であるのかを知っていけるのは非常にたのしい。

 めんどくさそうと考えていた育成パートは案外面白く、個々のキャラクターにどのような個性があり、どのように育てていくか計画をたて、それを実行していく過程は達成感がある。今までの作品においてのスキルは、レベルが一定値まで上がると得られるものだったが、今作は多くのパラメータから自分で選んで育てていくので、主導的に獲得できた感覚を得られる。

 個人的に残念だったのは、全体的に難易度が低いと感じるところ。もちろんノーマルで始めた私にも責任はあるのかもしれないが、それにしても簡単すぎる。ユニットがロストするクラシックでやっているにも関わらず、敵味方のパラメータを凝視し、慎重に一手を打つということはまったく必要なく、適当に味方を突っ込ませるだけで敵は半壊する。今作は全体的に成長率が高いので、それも相まってノーマルで詰まるということは、どんなにタクティクスゲームが苦手だとしてもありえないだろう。

 ただ、それを考慮しても今作の出来がシリーズの中でも上位にくることが揺るぎはしない。ゼルダの伝説シリーズにおけるブレスオブザワイルドがそうであったように、ファイアーエムブレムシリーズにおいての風花雪月がブレイクスルーであり、これからのシリーズの定番になることは間違いない。これは本来エンディングまで見なければ断言してはならないはずだが、1部時点の感触で、すでに期待を裏切らない2部が待ち受けていることを確信している。