Three to Four

毒にも薬にもならない文字の羅列

2023年にやったゲームを振り返る

既に2024年が始まってえらい月日が経っているが、2023年について振り返ることにする。積みゲーマーなので、軽く手を付けてクリアまでいってないものがとても多くて、それらにまで言及すると心が病みかねないので、とりあえずクリアまでプレイしたタイトルのみに絞る。

ちなみに、下半期の忙しさがエグくて、ほぼ前半にプレイしたタイトルである。

イハナシの魔女

2023年最初にプレイしたタイトルは、フラガリアの「イハナシの魔女」だった。リリース自体は2022年の夏頃だったので、やや旬を逃してのプレイだったが、コンソール移植よりは先に触れたので一応トレンドはおさえられたということで。

本作は王道のボーイミーツガールと、民俗学を混ぜ込んで出来上がったテキストADVゲーム。話の展開が変わる選択肢等はなく、一本道を読み進めるだけだが、そのぶん読ませるテキストと胸をうつシナリオで飽きさせない魅力がある。後半はボロボロ泣きながら進めていた。ケムコによって既にコンソールにも移植されているので、オススメ。

ファイアーエムブレム エンゲージ

風花雪月ぶりのFEシリーズ最新作。

優れたゲーム性とやりごたえのある難易度設定、美麗なキャラクターグラフィックにモーションと、褒められるべきところが非常に多い。その逆に、あまりにもお粗末に感じられる序盤のシナリオとまったく深みのない舞台設定等、プレイヤーをげんなりさせる点も多く、そのコントラストに風邪を引きかねない。本シリーズが長い間抱え続けて、今なお解決できていない課題が明確にあらわれたタイトルであったように思う。とはいえ、それらが明確になり始めたのは「覚醒」からであり、その「覚醒」がシリーズ存続の救世主となってしまっただけに、開発元のインテリジェントシステムズはそれを問題点だとは思っていない節もある。

風花雪月の重厚感のある戦記物としてのテキストと、エンゲージのゲーム性が合わされば、冗談抜きにシリーズ最高傑作として歴史に名を残すレベルの神ゲーになることを、シリーズファンは誰しもが理解していると思うが、なかなか実現しないジレンマ。次回作でなんとかフィードバックから学んでほしいところだ。別に間口の広いポップな作風を否定しているわけでは決してなく、もう少しシナリオ展開やキャラクターの発言や背景を練ってくれという話。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.5「昏い匣の上

癸生川シリーズ第5弾にして登場人物がほぼ新規というなかなかの意欲作。シチュエーションは魅力的ながら、コンパクトに収まってしまった話と少なすぎる容疑者は残念。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.6「対交錯事件

シリーズ6作目にして個人的には一番好きなギミックだった。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.7「音成刑事の捜査メモ

シリーズ常連の音成刑事とチワワをザッピングして進行する意欲作。ザッピングといいながらほぼ一本線で進み、進行できなくなったらザッピングするだけではある。話自体もタイトル通り箸休め感があった。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.8「仮面幻影殺人事件

シリーズで唯一コンソールで発売された作品。当時存在は知っていたけど結局プレイできなかったので、ガラケー版の移植とはいえ、現行機向けに出してくれてとても嬉しかった。

パラノマサイト FILE23 本所七不思議

パラノマサイトはいいぞ。各所であれだけ話題になっているので改めていう必要もないが、パラノマサイトはいいぞ。癸生川シリーズの巡礼を行っていたら同じディレクターの新作が遊べるとかいう奇跡。テキストも良い、演出も良い、シナリオも良い、グラフィックも音楽も全て良い。悪いところなんてコントローラでやると一部謎解きギミックの操作が難しいとこくらい。続編絶対出してくれと思っているところに、スクエニが「前年は決算よくなかった。今後はAAAに集中して金かけるわ」とか言ってて頭抱えてる。

ゼノブレイド3 新たなる未来

わりと評判の悪さが散見されたゼノブレイド3本編。その点DLCの新たなる未来は評判いいみたい。個人的にはゼノブレイド3本編は、終盤の駆け足なところを除けばかなり面白かった。新たなる未来はもちろん面白かったが、世間の評判に賛同するほど良かったかというと微妙で、ややギャップを抱えている。というか「本編でやれ」感がやはり強く、ゼノブレイドシリーズ集大成という看板をDLCまで持ち込まなければならなかったのかと。2は本編とDLCの関係性が綺麗だっただけに、3がこの結果になってしまったことは残念でならない。

春ゆきてレトロチカ

今や国内では絶滅危惧種となっている実写ゲー。まぁどう考えても制作コストもかかるしゲームとして成立させるのも難しいのでさもありなん。セールで買ったけどそれでも値段が高いから、今後同じようなものがどんどん出るということはないと思うし、そういう意味でもプレイしてみるべきかも。ゲームとしての面白さは少し微妙なところだが、実際の役者を使って過去の出来事を振り返るという構成をうまく利用したシナリオはなかなか良かった。

ゴーストトリック

逆転裁判シリーズ生みの親、巧舟氏がDSで出した傑作ゴーストトリックが現行機向けにリニューアル。アートワークやサウンドミュージアム的な要素を抜くと、ゲーム的には追加要素が何もないリマスターだが、それでもやっぱり傑作は傑作だった。ただ、オリジナル版がDSであるため、DSだとここの操作もっと直感的だったなぁとか、DS作品のリマスターで毎度思うことをこの作品でも感じた。Wiiもそうだが、ああいった革新的な操作形態の作品はリマスターされたとしても、オリジナルに準じたプレイフィールを体験できないというのはもったいない。タッチカービィとか。

Vampire Survivors

だいぶバズってたヴァンサバ。なんかいい感じに頭を使わないのでだらだらやって時間溶けるのもわかるなぁ。追加コンテンツとか続々出ているけど自重している。

ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム

結果的にブレスオブザワイルドほどは盛り上がらなかったが、本作も歴史的傑作であることは間違いない。ゼルダシリーズファン的には、アタリマエを多く見直しシリーズのオヤクソクをあえて排していた前作よりも、よりらしさが肉付けされた本作のが好みかも。いや、どうかな、ちょっと難しい問題。発売タイミング的にあんまり集中してやれなかったので、次世代機が出てフレームレートや解像度がブーストされたならば、もう一度ハイラルの大地を旅したい。

レスレリアーナのアトリエ

かなり批判を浴びてしまったアトリエシリーズの最新作。買い切りではなく運営型で、従来の買い切りのような発表をしたらそりゃ荒れるよなって感想。

実際に触ってみるととってもクオリティが高く作りこまれていて、モバイルゲームの進化を感じられる。アトリエはライザくらいからカメラワークがうまく使われだした印象があるが、今作も存分にカメラワークが生かされている。とはいえ、モバイルでやるには発熱やバッテリーの消耗が激しいので、まともにプレイし始めたのは2024年になりPC版が出てからのこと。

 

おわりに

2023年はあんまりタイトルを消化できなかったが、2024年は今のところ良いペース。期待作も多くて、いい年になりそう。まぁ豊作でもプレイ時間が確保できなければ何の意味もないんだが。