Three to Four

毒にも薬にもならない文字の羅列

2021年1月プレイしたゲーム所感

 2021年も早いもので1/12が終わった。今年は開幕から今まで以上に外に出ていないので、もう少しコンテンツ消化ができるかと思っていたが、残念ながらそんなことはなかった。

 

 

100年前のハイラル無双シリーズ随一の出来

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 去年からちょいちょいやってたゼルダ無双 厄災の黙示録」をクリア。クリア後のやりこみ要素も、たぶんあと数時間程度で終わるところまできている(ストーリーマップに隠されたコログを見つけるだけ)。

 オリジナルキャラクターの介入によって、パラレルとして描かれたBotWの「100年前」は、もちろん賛否あるのかもしれないが、多くのひとは好意的に受け止めたんじゃないだろうか。コログやシーカーストーン、赤い月など、多くの「BotW要素」を取り入れた見事な無双ゲームとして完成されている。

 多くのプレイアブルキャラクターはそれぞれ完全に独自のモーションをし、FE無双で感じたコンパチ感はまったくない。全員が共通して使うことのできるシーカーストーンのモーションまで個性的なのは、凄まじい作り込みといっていいだろう。

 ただカメラワークは大きなマイナスポイントだったように感じる。リンクなどさほど身体の大きくないキャラクターはともかく、大きなサイズのキャラクターを使う際、自身の姿で眼前の敵を隠してしまうことが多々あった。場合によって、プレイアブルキャラクターは透過表示され完全に見えないわけではないが、それでも敵のモーションで行動を判断する重要性が高いゲームなので、もう少しどうにかならなかったのかと思う。とはいえ、これの改善策は難しいということもわかる。幅広いプレイアブルキャラクターを用意した代償のようなものだ。

 

新作は価格とボリュームがパワーアップ、相棒のうざさはそれ以上

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 「伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠」からはじまる、レトログラフィックなファミコンADVオマージュシリーズの最新作「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花」も去年から少しずつ進めている。

 主なシステムは前作と変わらず、ほぼコマンド総当りでストーリーを進行させていくことになる。セーブデータが3スロットになったのは大きな進歩だ。

 それにしても本シリーズ相棒役ケンの今作でのうざさはとんでもない。前作もなんとなくうざく、デリカシーのないキャラクターとして描かれていたが、さすがに「銀鈴花」ほどではなかったように感じる。

 確保済の容疑者に不注意で逃亡を許し、それを咎められた際に「過ぎたことを言っても仕方ない云々」と愚痴る(お前が言うな)。自己紹介どころか挨拶もそこそこな年頃の女子に、他人に呼ばれているのを聞いたからと名前にちゃん付けで話しかける。「そこの飲食店に聞き込みしてくるからここで待っていてくれ」と言い、数十分後戻ってきて開口一番「○○が美味しかった」と宣う始末。ライターは自分で書いててやりすぎだと思わなかったのだろうか…。 

 

漫画的表現で飽きさせないリッチなADVゲーム

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 コーエーテクモ開発、任天堂販売完全新規IPのADV、「バディミッション BOND」の体験版もちょっとだけやった。

 正直、ソフトメーカーラインナップで発表されたときから、さほど気になっていたわけではなかったのだけど、なんの気なしに体験版をプレイしたら一瞬で見事に買う気になっていた。開発はコーエーテクモの乙女ゲーブランド「ルビーパーティー」らしく、ADVのノウハウ的にこの面白さもうなずける。

 早いもので、すでに発売してしまったけど、まだ体験版を終えていない。近いうち買うつもり。

 

Cytus2世界に溶け込む巧みなコラボストーリー

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 以前から積んでいた「Cytus2」のKizuna AIチャプターを始めた。

 初音ミクコラボでもそうだったが、Cytus2のコラボシナリオはただのお祭りコラボ的なものではなく、しっかりとCytus2という世界に溶け込んだ違和感のないシナリオが展開される。再三いっていることとして、リズムゲームにストーリーはいらないという人が多いのはわかるが、シナリオもテキストも質の高いものであるので、食わず嫌いをするのはもったいないように感じる。

 

徹底した監視の末に選ばされる結末

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 去年からちょいちょい進めていた「Orwell: Keeping an Eye On You」をクリア。Orwellという監視システムを使い、Webアーカイブやメッセージ、PCなどの端末から特定の人物の個人情報を集めていくことで、テロ犯かどうかを報告するみたいなゲーム。

 報告は任意なので、テロ犯として早々に断定したり、あるいはその逆として上司に報告したりできる。プレイヤーは最後に大きな選択を迫られることとなり、監視社会という歪んだ構造に対するアンサーを求められる。プレイヤーによって道筋が変わってくるシナリオだと思われるので、まっさらな状態でプレイすることを推奨する。

 とてもよくできたゲームで、もっと周知されるべきだと思うが、ローカライズの精度がいまいちで度々変な日本語とかぐちゃぐちゃな文法なりが出てくる。理解できないまでの乱れではないが、シリアスな場面を台無しにしてもおかしくはないので、そこは非常に残念。有志翻訳らしいのだが、ネイティブな日本人が細かなところを手直しするだけで不満は上がらなくなりそうなくらいには翻訳できているので、なんとも惜しい。

 

/2021年1月30日