Bird Stlike

備忘録

WWシリーズ

 

  人間とは何かを問い続けた、真賀田四季サーガで最も未来の物語、Wシリーズが完結したのもついこの間。明らかに続編と推測できるWWシリーズなんて名前の新シリーズの1作目、「それでもデミアンは一人なのか?」が、ついに刊行された。

 見ての通り表紙のデザインは百年シリーズを連想させてくる。Wシリーズで百年シリーズのいわゆるネタバラシはされたが、まだまだ未解決というか、宙ぶらりんのままの事象が多く残っていたので、それについてやるのかな、しかしシリーズ名を変えるということは当然主要人物や時代や舞台が変わるのだろう、なんて想像していた。個人的には、Wシリーズは最終的にハギリ博士とウグイの物語だったのだなと納得したので、別にWシリーズが多くの不完全燃焼な謎を残したまま終わったことに不満はなかったし、ぶっちゃけ謎は謎のままで終わっても構わなかった。それくらいWシリーズは綺麗な完結を迎えていたように思える。(そもそも百年シリーズよりも未来の世界が語られるなんて思いもしなかったわけだから。)

 が、読んでみてどうだ。(うーん、これはネタバレじゃないよね。読めばすぐわかるし、まったく叙述トリックめいてもいないし。)Wシリーズがあって、これがWWシリーズなんだから、Wシリーズより未来の物語で、主要人物とかが変わるのかなぁ……なんてものではない! 確かに主要人物は変わったかもしれない。名前だけな!w もはやWシリーズ11作目といってもよいのではないか。

 今後はどうかわからないが、表紙から予想できた通りバリバリ百年シリーズと絡んでくる。こうなってくると初読時まるで意味のわからなかった「赤目姫の潮解」をじっくり再読したくなる。

 最近のライトノベルはまるでわからないけど、ライトノベルジュブナイルと呼ばれていた時代において、私にとってのジュブナイルはやはりこういうテイストであったので、いわゆるなろう系を嗜む時代の読者が森博嗣を読んでどう感じるのかはなかなか気になる問題である。過去の作品を読んだことが前提とした話なので、「WWシリーズは始まったばかりだからここからついておいでよ」とは口が裂けてもいえないけれど、(歴として)若い読者と新鮮な感想を語り合いたいとも思う。

 そんなわけでシリーズ2作目は、10月に「神はいつ問われるのか?」が刊行予定。今から楽しみ。